協議離婚します。どのように話を進めるのがいいでしょうか。

ご相談内容

夫の浮気が原因で離婚する予定です。夫も合意しており、協議離婚で進めることになりましたが、財産分与、慰謝料、子供の親権、子供の養育費など決めることが沢山ありましす。どのように、話を進めたらよいでしょうか。後から後悔しないように、有利に取り決めをしたいでです。

協議離婚

夫婦が合意すれば、面倒な手続きもなく、簡単に離婚できるのが、協議離婚ですが、ご相談者様がおっしゃるとおり、離婚では決める事項が多くあります。離婚前に全て話し合っておかないと、離婚してしまうと他人であり、トラブルになりやすい一面もあります。

準備すること

離婚に向けて話し合う前に、まずは必要な事項を書き出しておきましょう。

財産分与について、というだけの大きな項目ではなく、整理するためにも、離婚の理由、離婚が成立するまでの生活費をどうするか、住む場所をどうするか、姓をどうするか、子どもの親権や養育費もあります。

そして、すべてについて、証拠や情報も集めておきましょう。配偶者の不貞行為が原因で離婚して、慰謝料を請求するなら、不貞行為の証拠や、不貞行為によってうけた精神的苦痛により通院したならば、診断書も必要になります。

離婚にあたって一番重要なのは、お金です。相手の財力を把握するために、給与明細書、確定申告書、課税証明書、銀行の通帳や預金額、保険証書、株式などの有価証券、など収集できる限り集めましょう

とはいえ、これら全部を準備しないと離婚がしにくいと考えてしまっていると、時間だけが過ぎてしまい、離婚すること自体が難しくなってしまいます。最低限、預金口座等がどのへんにありそうかなど、最低限のところで離婚に踏み切る判断もありえます。

交渉にあたって

協議離婚は、すでに離婚することへの合意はできていますので、離婚に向けての話し合いというより、お互いの今後の生活に向けての交渉です。

交渉において重要なのは、自分が必要とする項目の優先付けです。相手にも生活がありますので、すべて自分の意思が通ることはありません。相手の年収から考慮して、相手が生活できなくなるような財産分与は不可能です。自分の希望と、どこまでなら何を譲歩できるのか、しっかり検討してください。自分の意思を一切譲歩しなと、話し合いが拗れて、相手も譲ることができなくなります。

時間がかかる

離婚に合意しているのだから、すぐ離婚できると思いがちですが、協議離婚は思ったより時間が長くかかると考えてください。いざ、協議を始めると、お互いに譲らなくなり、感情的に対立してしまい、話し合いが進まなくなることもあります。ただ、長い時間をかける間に、自分の条件も整理されてくるかもしれません。

どうしても合意できない場合

離婚の90パーセントが、協議離婚ですので、いつかはお互い譲り合って離婚条件がまとまるかもしれませんが、話し合いが膠着してどうにもならなくなった時は、離婚調停を申し立てることも方法の一つです。

離婚裁判と違って、離婚に詳しい調停委員が入って、話し合いが行われるので、第三者が入ることによって、協議離婚がまとまることもあります。また、調停は不成立で終わることもできます。

内容証明に残すこと

離婚の話し合い中では、感情的になることもありますが、話し合いを有利に進めるためには、できるだけ冷静に話してください。

お互い罵り合いになると、その言葉が後々まで残り、返って話し合いが進まなくなることもあります。

大事なことは、言葉だけでなく、話し合いの内容を記録に残しておくことをお勧めします。口頭で伝えず、文章しておき、相手に直接手渡しするのも方法の一つです。

不安な時は、内容証明に残しておいてください。いつ、だれが、だれに、どのような内容を送ったかを証明できますし、この時に配達証明も申し込めば、相手にいつ配達されたかも証明できます。内容証明は、用紙や文房具に決まりはなく、手書きでもパソコンで作成しても大丈夫です。字数、行数は1行20字いない、用紙1枚26行以内でまとめます。内容証明は、メールで作成してインターネットで送ることのできる、電子内容証明(e内容証明)郵便もあります。詳しくは、日本郵政のホームページを見てください。

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