
ご相談内容
20年間連れ添った夫と離婚するために、財産分与の話し合い中です。結婚生活中に、夫は会社を設立し、私(妻)も、夫の会社を助けてきて、15年の間に会社も年商1億までになりました。
私は、夫の会社の役員でも社員でもありませんが、その会社が大きくなるようサポートしてきたので、離婚に際しての財産分与の計算に、会社の財産を含めることはできないでしょうか。
財産分与の対象
会社は法人であり、社長であっても、法律的には会社と社長は別人格です。別人格とは、社長個人の財産と、会社の財産とは明確に切り分けられてしまうことを意味しています。
これは、会社の財産は、会社のものであり、夫であっても第三者名義の財産ですから、基本、離婚に際して、配偶者は会社の財産を財産分与として含めることができない可能性が高いことを意味します。
夫婦で共同で作った会社
今回のご相談のように、第三者名義の会社であっても、その会社は結婚してから、共同で形成した財産だとみなされれば、財産分与の対象になります。
法人であっても、その株式の保有状態や会社の経営状態から見て、夫が一人で経営している個人会社であり、また、株式会社にした背景も例えば財産管理や税金対策のためだと思われる場合には、会社の財産イコール夫の財産になります。
また、会社の経営に直接関わっていなくても、妻のサポートがあって、2人で力を合わせて大きくしてきた会社であれば、その会社の名義にかかわらず、財産分与として含める可能性があります。
離婚の財産分与計算の時に、会社財産も入れることを要求してみてください。