妻に別れたいと意思を伝えるとき

ご相談内容

妻とは結婚当時から喧嘩が絶えず、仕事をして疲れて帰宅しても、私の食事も用意せずにテレビをみてビールを飲んでいます。

家が散らかっていると、私は気になる性格なのですが、妻は気に留めないようで、さりげなく注意をしても、「じゃあ自分でやれば」と返されます。

休みの日も、妻は友達と出かけていき、夜遅く帰ってくるので、会話もなく、時に話しかけてくると思ったら、お金がほしいというだけです。これでは結婚した意味もないと、毎日が憂鬱です。

子供もいないうちに、やり直したいので、妻に離婚を切り出したいのですが、どのように伝えれば、スムーズに進むでしょうか。

理由を明確にする

ご相談者の場合もそうですが、いきなり離婚を切り出すと、相手が離婚を想像もしてなかった場合は、驚き、怒り、泣くなどの反応が予想されます。

離婚をずっと考えてきた側は、話したいことが積もり積もっているかもしれませんが、それをぶつけると、相手と口論になり、お互い考えることもできなくなってしまいます。

まずは、離婚したいという意思を伝えて、相手がなぜ?と聞いてくることに備えて、簡潔に返事ができるよう、きちんと理由をまとめておきましょう

つい、長々と愚痴や不満が出てくると、話し合いにもなりません。

一旦は、その点だけを伝えて、後日に離婚に向けての条件を伝える方がいいかもしれません。条件によっては、離婚に前向きになる可能性もあるからです。

離婚にあたっての条件

子供がいる場合は、子供について考えることが最優先です。

子供の親権をどちらにするのが適切か、また養育費の支払いをきちんと考えていること、を伝えてください。

また、次はやはりお金のことです。

離婚に向けて別居するにあたっても、婚姻費用を払うこと、財産をどのように分けるか、ローンや生命保険などです。

また、妻も、突然の離婚では生活を成り立たせるための仕事を見つける期間の生活費をどうするか、など相手の立場にたって、お金について考えていることを話し合うことが不可欠です。

有利に運ぶために

大事なのは、離婚に向けて意思が固まり、相手に伝えると当時に、メールや手紙などの文章にも残しておくことが重要です。

その時、第三者が見ても、自分の離婚の意思や理由がわかるように気をつけて書いておくことにより、もし後々に調停や訴訟になったときに、証拠として使えます

後から、離婚について聞いていないと言われても、そのメールなどが有力な証拠になります。また、離婚に向けて別居したとしても、離婚が成立するまでは、婚姻被用として相手の生活費を支払い続けなければなりません。この点にも注意してください。

ただし、相手方の有責行為、とりわけ不貞行為やDVなどの不法行為がある場合には、婚姻費用が制限されることはありますので、これを主張していく戦略がとれるかも、見極めなければなりません。

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