ご相談内容
離婚をしたのですが、その後、離婚した夫の両親から連絡があり、離婚した嫁の子供に相続させたくないので、子供に相続放棄する旨の念書を書いてほしいと言われました。
これは、有効でしょうか。
親子関係はなくなりません
離婚して、「家」を重んじる考えのある人から、離婚した後に、子供の相続を放棄させたい、完全に縁を切りたい、今後は子供の苗字も変えてほしい、などど要求してくる人もいます。
現在、この主張は認められません。
離婚によって親子関係が消えるわけではありません。離婚しても、扶養義務が残りますし、子供への相続も発生します。
親が亡くなる前に書いた相続放棄の念書は無効です
今回、相続放棄の念書を書いてほしいという主張ですが、そもそも相続は、実際に相続が発生する前(親が亡くなる前)に相続放棄の約束はできません。
その念書があっても無効です。なお、遺言などで一切相続させないなどの文言があったとしても、適法な相続人には、遺留分減殺請求権といって、適法に取得できる財産があるのです。