不倫慰謝料の高額請求が届いた!弁護士が考える不倫慰謝料の減額ポイントとは?
この記事のポイント

・弁護士から不倫慰謝料の不当要求はある!弁護士が責任もって減額交渉します。

過去記事「「高額な不倫慰謝料請求」は請求通りに支払わねばならないの?」において、不倫に対する高額な慰謝料を請求されることがあるとお伝えしました。

確かに浮気・不倫行為は、刑罰法規には触れないものの、ある意味で倫理に反していることは言うまでもありません。だからといって不当要求をすべて飲まなければならないわけではありません。

相応の責任を果たすことで、解決するのが民法のルールです。

特に不倫したという負い目につけ込んで、

「会社にバラす」「両親にバラす」「会社を辞めろ」

などといった不当要求があるのは確かです。私にもたびたびそのような相談が入りますし、実際に抱え込んでしまい、やめてしまう人も多くいます。

ここでは弁護士から届く不倫慰謝料請求も不当なものがあること、どのように減額交渉していくかについて詳しくお伝えします。

不倫慰謝料の請求が届いたがとても支払える額じゃない!

ポイント

・不倫慰謝料の請求額は弁護士が裁判を想定して算出した金額
・不倫をしてしまった人の事情は考慮されていないことが多い
・諦めずに弁護士に相談することがベスト

浮気・不倫の相手のパートナーやその弁護士から不倫慰謝料の請求が届き、その金額に驚いてしまうということは珍しくありません。多くの場合は、500万円以上の請求が来て、全財産では払えないと思ってしまうケースがほとんどです。

考えてみると、そもそも浮気・不倫の相手のパートナーが激怒しているような状況であれば、とても支払えないような高額な不倫慰謝料を請求する気持ちは理解できると思います。

しかしその請求額は必ずしも相場額であって、それが解決額であるという訳ではありません。

そもそも不倫慰謝料というのは一律で決まっているものではなく、弁護士から届く請求額は裁判での基準や判例を想定して算出した金額です。

基本額は、離婚をせず、婚姻関係を維持ししてるケースでは100万円前後になることが多いですが、その基本額に個別の事情によって増額や減額がなされ、最終的な不倫慰謝料が決定します。

しかし弁護士から届く請求額は、不倫をしてしまったあなたの事情は全く考慮されていないことが数多くあります。

事実と異なることが書いてある通知を受け取り、理不尽を感じることも多いでしょう。

不倫慰謝料の請求がとても支払えない額であるとしても、諦めずに弁護士に相談することが適切です。

弁護士が考える不倫慰謝料の減額ポイントとは

不倫慰謝料の減額ポイント

・結婚していると知らなかった
・もうすぐ離婚するからと言われていた
・ダメだとは思っていたが強く誘われて断れなかった
・一度は関係を持ってしまったがそれきりにした
・不倫相手のパートナーは強度の精神疾患で夫婦生活は破たんしていた、など

不倫が事実でも、こちらにも言い分があることが多くあります。むしろ全く非がないこともあるのです。

例えば「結婚していると知らなかった」という場合であればどうでしょう。非はあるかもしれませんが、考慮されるべき事情であるとも言えないでしょうか。

あるいは「もうすぐ離婚するから」と言われている場合であればどうでしょう。それを信じてしまった責任はあるとはいえ、大事な人であれば信じてしまうものではないでしょうか。

このような個別の事情は、不倫慰謝料を減額することができるポイントとなります。場合によっては消滅させる事由になることもあります。

あなたが持っている個別の事情を立証することができれば、不倫慰謝料を減額したり消滅させることが可能になりますから、必ず証拠になるものは集めておきましょう。

証拠は、LINE(ライン)やメールなどでもよいのです。大切なのは、「いった言わないで終わりにしない」ことなのです。

泥沼化する前に示談や和解といった引き際を見極めるのも大切

ポイント

・請求の相手方の情勢をしっかりと見ておく必要があり
・示談や和解といった引き際を見極めるのも大切
・裁判になれば不倫や浮気をした本人であってもかなりのストレスに

「最悪、裁判においても積極的に戦う」という依頼者がいる反面、「できれば裁判はせずに慰謝料の請求だけで済ませたい」という依頼者もいます。

これは依頼をしている人だけではなく、不倫・浮気相手のパートナーの考えや、ご家族の考えにも大きく依存します。

特に一般の人であれば、裁判までするのは気が進まないと考える人は多いものです。うであれば、それに応じた弁護をするのが基本です。

受けた精神的ショックから早く終わらせたいと考えているかもしれません。自分のパートナーにまで求償請求が来ることを避けたいと考えている人もいるでしょう。

このような相手方の情勢を見極めて、早めに引き際を考え和解することも一つです。

結果的には適切な不倫慰謝料において、示談や和解するというケースが多くあります。

全く和解に応じずに裁判となった場合、全く知らない人が傍聴している中で、自分がした不倫行為について証言し、矛盾点をどんどんつかれることになります。

ある意味でこの泥沼のような展開は、不倫や浮気をした本人であるとはいえかなりのストレスになります。

結局のところ元の不倫慰謝料の額に落ち着くということもありますし、どこで和解に応じるか、どこが引き際なのか早い時点で見極めることも必要になってきます。

まとめ

ポイント

・不当な不倫慰謝料の請求は減額できる余地あり
・個別の事情を立証する証拠を確保しておく
・示談や和解という引き際を持っておくことも大事

「とてもじゃないけど支払えない」といった不倫慰謝料の請求が届いたとしても、不当な請求も多いので決して諦める必要はありません。

あなたが持っている個別の事情を立証することができれば、不倫慰謝料を減額したり消滅させることが可能なのです。

ただしその中でも適正な不倫慰謝料の額はつかんでおくことが大事になります。

示談や和解に応じることで、泥沼化することを避けることができ、新たな人生の再スタートを切ることができるからです。

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