ご相談内容
子供の親権を妻にして、離婚することになりました。子供はまだ2歳で小さく、わたしも子供の成長をずっと見守っていきたいと願っていて、大きくなるまで、頻繁に面会交流したいと考えています。
今は、妻も面会交流に対しては、いつでもいいと前向きなのですが、妻も将来再婚することもあると思います。その時に、新しい父親の手前、わたしに子供を会わせたくなくなるかもしれません。
離婚時に、しっかりと面会交流について取り決めをしたいのですが、どの点に気をつければよいでしょうか。
面会交流
面会交流は、子供にとって有益であることが最優先されます。したがって、子供の意思に反する面会交流や、親の板挟みにはしないことが重要です。子供の成長や体調に合わせて、子供を優先して対応してください。
また、将来面会交流ができない時があっても、それは親の都合であり、子供は何も悪くないということを、子供にしっかり伝えるようにしてください。
面会交流の条件、代替案、調整
面会交流の条件は、できるだけ具体的に、かつ、柔軟性をもった取り決めが必要です。つまり、今回のご相談者様のように、親権者の生活環境の変化もありますので、面会交流の取り決めをしておかないと、後からトラブルのもとになる可能性もあります。
面会交流を具体的に決めるとは、条件を取り決めつつ、その条件がダメだった場合の代替案もいくつか決めておくとよいでしょう。つまり、面会交流は、子供の気持ちや体調を最優先しなければなりませんので、急な病気で会えないこともあります。その場合の取り決めもしておくことが大事です。
取り決めは、決まった書式はありませんが、書面で記入して、取り決めた内容を「強制執行認諾約款付公正証書」にするとよいでしょう。
書面には、面会するための、面会日、送り迎えの時間と場所、立ち合いする人、を決めつつ、ダメだった場合は何日後にする、立ち合いする人を祖父母やシッターなどを頼む、などの代替案も考えられる限り取り決めておくとよいでしょう。
子供が夏休みなど長期の休暇時には、泊まりの旅行や宿泊を伴う場合も、年何回、祖父母は立ち会ってよいかなども、記載しておいてください。
また、面会交流は子供と会うだけでなく、交流としての取り決めもできます。電話、メールでのやりとりは直接できるか、手紙のやりとりの仕方や、子供も大きくなれば直接LINEなどのSNSでの交流も考えられます。誕生日や入学などの記念日でのプレゼントについても、中身の取り決めや、子供の学校行事である運動会、授業参観などは、参加できるか、など、子供の成長を考えて、条件を決めていくとよいでしょう。
ときを待たずして、子供は成長していきます。成長に応じて、そのときどきに最適な面会交流の条件を変更していけるように、変更するために、両親で話し合いの場をもつという取り決めもしておくと、なおよいでしょう。
時が来れば、直接子と連絡を取り合い、話ができる日が来るのではないかと思います。焦りすぎず、無理をしすぎない、親通しの話し合いの中に、子ファーストの視点を取り入れられるとよいはずです。